出産体験談№.53 わたしに還る旅のお産

自宅出産
この記事の見どころ

・My助産師さんに立ち会ってもらって出産
・5人の子どもの自宅出産
・気持ちのいいお産の秘訣
・子どもへ何かをしてあげたいあなたへ

30歳初産(長女/子ども5人)
32歳第2子(長男/子ども5人)
34歳第3子(次女/子ども5人)
37歳第4子(三女/子ども5人)
40歳第5子(四女/子ども5人)

全員自宅出産 埼玉県 紙 愛さん(自主保育主宰)

※愛さんの活動の詳細については末尾で紹介しています

赤ちゃんが出来た!その時の気持ちは?

愛さん
愛さん

1人目は、嬉しさと不安が混じった気持ち 。

新しい命を授かった喜びは
もちろんあったんだけど。
子どもが苦手という感覚があって。
子どもってどんな生き物なのか分からなかったんですよね。

2人目、
来た来た!また来てくれた!

3人目、
まだわたし、産めるんだなぁ、
わたしを母に選んでくれたんだ。

4人目、5人目も同じような感じ。

子どもの人数が多いことへの
不安はそれほどなくて。
手は二つしかないから、

3人目はどうやって抱っこしたらいいんだろう〜というのは
ちょっと考えましたね(笑)

常に2歳児が3、4人いるわけじゃない、
ということも
子育てを通してわかったこと。

子どもはだんだん大きくなっていくから、
むしろ子ども達に助けてもらって

子育てが
ドンドン楽になっていきました


1人目の時は1対1で遊んでいて、
先が見えない中で常に暗中模索状態・・笑

2人目、3人目、4人目、5人目と
増えていく中で、
ある程度見通しが立ち、
自分の中にゆとりと、
ある意味での諦め?もできて自分の力もどんどん抜けていきました。

家の中で子どもの社会が完結しているんですよね。
親の目も、手も行き届かない中、子どもたちは成長しています。

お産のイメージ

愛さん
愛さん

気持ちがいいもの♡

学生時代の親友が助産師になり、
病院で産む以外のお産について、
色々とお話を聞いていて。

元々自然な暮らしをしているので、
彼女の言うことはとてもしっくりきました。
なので、自宅出産の選択は自然な流れでした。

なんとその親友はを3人目まで、
毎回我が家に住み込み助産師として
産前産後の前後1ヶ月、
一緒に 過ごしてくれたんです!!

当時勤めていた病院を辞めて
付き添ってくれて。
次に、助産院勤務が決まっていましたが、
その合間に、
My助産師さん(※)になってくれました。
なんでもさらけ出せる、安心できる人なので、
その安心感たるや、半端なかった!!

My助産師さんだけでなく、
自宅の近所にある
助産院の助産師さんにもついてもらいました。

「My助産師と一緒に産みたいんです」、
と相談したところ
「いいわよ。わたしは部屋の隅っこで見てるから」

と受け入れてくださった!
その方には5人分のお産をずっとみてもらいました。

My助産師
1人の妊婦に
毎回決まった助産師さんがチームでつき、
お産はもちろん、
産前産後もMy助産師さんにサポートしてもらう。
ニュージーランドでは一般的な制度。
近年、この制度を日本に根付かせる活動が始まっています。

(編集補足)
愛さんのお産は11年前のこと。
この制度を知っていたわけではなく、
たまたまこういう流れになったんだそう・・!!
先取り!!

↓以前、My助産師制度について記事にしました

お産のリアル第1子 救急車が到着してからの・・

愛さん
愛さん

力を抜いたら進みました。

ちょうど生まれるタイミングで
義両親も来ていました。

山に登って帰ったら
おしるし。 
(※お産が近づいて少量の出血があること)

お風呂に入ったら陣痛が始まり、
人生初体験の陣痛は想像以上でした・・・(笑)

でも親友は「あーいい感じいい感じ」
と笑っていて(笑)

そこで
開業助産師さんも呼びました。
が・・そこから微弱陣痛が続いて進まず。

わたしも初めてのことで
どうしたらいいか分からず、
弱い波の度に
力ずくで
産む、
絞り出す感覚になっていました。

そうこうしているうちに
赤ちゃんの心音が低下。

これはもう救急車で病院へ、となり、
えー!!ここまで来て!!と
心の整理がつかぬ間に
あっという間に救急車、到着!

「担架に乗れますか?」と声をかけられるも
「動けません・・!!」
この時すでに頭半分は出ている!

そこで、
酸素マスクをつけてもらったら、
わたしの呼吸も深くなり、
赤ちゃんの心音も戻りました。

赤ちゃんと最後の共同作業を
楽しもうという思いになって
赤ちゃんと一体感を感じて、
力を抜いたら、
一気にお産が進んで、
無事に産まれてくれました。

救急隊員は4、5名いるし、
義両親2名。親友と、助産師さんが2名。
そしてわたしたち夫婦。
大勢に見守られたお産でした。

この後、一週間、全身筋肉痛。
やっぱり力みすぎてたんだよね(笑)

写真左:産まれる直前までマイ助産師と共に行っていた山登り。
写真右:1人目のドタバタの中でのお産直後・・

お産のリアル第2子 つるんと生まれた!

愛さん
愛さん

気持ちのいいお産でした!

1人目の経験があるので、このお産は色々勉強しました!
自然なお産や、
呼吸法やイメージトレーニング・・

その甲斐あってか、
予定日より10日早く、
つるんと出産。
意識したことは
波が来たら力を抜こう、
楽な姿勢にしよう、
息を吸って吐くこと・・

体のダメージも少なくすんで
すぐに日常が始まる感じでした。

いろんな意味で力が抜けてたんですね。

回復も早くて、その感覚が何とも清々しくて。
生まれたその日の朝、
空を見上げながら気持ちいいなーって思っていたことを、
今でも覚えています。

そうそう、このとき、夫がすごかった!
夫は1人目の時に
わたしが自分のペースを乱したことで
お産が進まなくなったんじゃないか
、と
感じたようなんですね。

なので夫はギリギリまで
隣の部屋で眠る親友も
開業助産師さんも呼びませんでした。

「そろそろじゃない?」とわたしが言っても
「そうだね~」とのらりくらり。
夫はお湯を沸かしたりしながら、
なるべく人のいない状況、
わたしがお産に集中できる環境を

確保してくれました(笑)

2人目生まれてすぐ。お姉ちゃんに抱っこしてもらう。

お産のリアル第3子 赤ちゃんはその子のタイミングで生まれたい

愛さん
愛さん

気持ちのいいお産の後なので、幻想が生まれる・・

ともかく、力を抜いていればいいんだ、
立ってても産まれちゃうんじゃない?って思ってた。

・・過剰な期待でしたね。

命を産むって楽なことじゃなかった(笑)

この時のお産は
いろんな不安やタイミングがあって
生まれるのをたくさんの人が待っていました。

が、生まれない。
どんどん遅れ、あと2日以内に産まないと
病院送り!というタイミングで
近所の整体院に行きました。

「毎日こんなに皆で待っていると
産まれないよ。
赤ちゃんはその子のタイミングで産まれたいんだよ」

その言葉に納得して、
家で待機してくれていた
親友家族や、
助産師さん、
皆を1度、帰しました。

するとその日の夜にお産開始。
お産自体は力を抜いて
自分なりに産まれました。

開業している助産師さんに
介添えに来てもらってのお産でした。

終末期を迎えていたおじいちゃんにも無事に出産報告が直接できました。
おじいちゃんもすごく喜んでくれて、本当に嬉しい時間でした。
(第3子生後2週間/おじいちゃんは2週間後にお空に旅立ちました)

お産のリアル第4子 誰とどんな心地で産むか

愛さん
愛さん

陣痛を感じながら、
「そろそろ生まれるかも」と
子どもたちを学校に見送りました。

夕方くらいに本陣痛。
夜に産まれました。

この時もいつもお世話になっている開業助産師さんと
お手伝いの方に入ってもらいました。

このお手伝いの方は
助産師さんで普段はお茶の先生をされている方。
子どもたちと一緒に
その方からお茶を習っていて、
その延長で健診してもらったり。
なのでとてもリラックスして
お産を迎えることができました。
どんな人がいて、どんな心地で産むのか。
それもやっぱりいいお産に
必要なのかな。


毎回付き添ってくれた親友は、
彼女自身もお母さんになり、
住んでいるところに距離もあったので
この時は住み込みはなしでした。

産まれる直前までよく畑に出ていました。

お産のリアル第5子 生活の一部のお産

愛さん
愛さん

ただただ、味わおう。
自分が味わえる
その波を
とことん味わう。

40歳、もうわたしの身体には何も残っていないんじゃない?!
という思いから色々なことをやりました。

とにかく自分のケアを頑張った!
良質なサプリもたくさん飲みました。

最後のお産だからと思って、
ともかく会いたい人に会いに行く、
ヨガインストラクターになったり、

やりたいことをやる、
遊びまくった妊娠期間でした。

今回は期待するのをやめよう、って思っていました。
楽がいい、苦しいのがダメ、
ということじゃないんだよね。

5回目となると子ども達は「またか」という感じ(笑)

日常の中で産んでいるので
「もうすぐ生まれるよ!」
と、起こしても子ども達は「眠い」といって起きない(笑)。

朝7時に産んで、
その日の10時には家族はみんな
市民プールにいっていました。

大きいことなんだけど、、自然体。
翌朝には家族が増えている。
日常が淡々と過ぎていく感じ。

5番目が生まれる当日の朝撮影。

当時のわたしにかける言葉

愛さん
愛さん

女性って身体をフル活用したよね!

今回の人生で5人も産むなんて思わなかったよね。
そんな経験ができて本当によかったね。

子ども達へも、ありがとう。

2人目臨月!長女もとっても楽しみにしていて、よくお腹に話しかけてくれていました。

子どもが苦手・・からの5人の母、自主保育のリーダーへ

愛さん
愛さん

最初は子どもに面白いことや
いいことをしなくちゃいけないと思っていた。
でも、
何かをしてあげなくちゃいけない、もない。
してあげられることもないんですよね。

生まれる前は
どう対応したらいいのかわからないという不安があったんですよね。
でも生まれたら
1対1の、人間同士。
普通でいいんだと分かりました。

むしろ魂レベルで見たら
自分よりも進化した神様たち。

それをただただ、
感じさせてもらっている。
お互いが存在している。

わたしの背中を見せていれば、
それだけでいいんだ。
それが生活で、それが暮らし。

1人目が産まれてみたら
毎日過ごす時間がともかく楽しくて!

見ているだけで十分楽しい日々。
自分でもこんなに子どものことが
好きになるなんて、びっくりなんですけど。

お産に対してネガティブなイメージを持っている方がいたとしたら・・

愛さん
愛さん

ネガティブな思い込みは所詮どなたかのもの。
あなたはあなたらしいお産を楽しんで!

それぞれのペースで、
それぞれが安心してお産に向き合える環境で、
楽しもう!

お産は命のバトンそのもの。

自分も連綿と続く、
命のバトンの壮大な物語の中の一人。

いろんな時代をご先祖様が生き抜いてきてくれたから
今の私がいる。

こんな美しい地球という星に生まれたから、
ここで息づいていることを喜び、
愛で、息している限り謳歌する✨と思っています。

寿命を全うして、お空に帰るときに、
地球って本当に美しいところだった!
素敵な出逢いがたくさんありました!
魂震える感動をいっぱい味わいました!
わたしの命を支えてくれた全ての存在に心から感謝します✨
といって旅立つ予定です(笑)


紙愛さんはこんな方

この地球に生まれてきて本当に良かったーー✨と
心の底から思いたく、
いまを味わうことを大切に
心と体をゆるめる和みのヨーガと
感情を表現する書を大切に活動を始めました。

森の子育ち場 ぽのぽの代表
未就学児対象の、親同士の預け合いサークル。
自然のなかで、季節を感じながら
生活(畑、炊事、昼寝、遊び…)することを、
大切にしています。




編集者より一言

愛さんとはFacebookのイベントで知り合い、
企画に参加していただきました。
それまでつながりはなかったのですが・・
お話を伺っていたら・・
お話しに出てくる愛さんの親友の方が、
わたしの最初のお産に立ち会ってくれた助産師さんと判明(!)

色々と驚きの多い時間でした。

わたし自身、
初めてのお産には大きな期待をもって挑み、
今は、お産を楽しめればそれでいいなって、
感じています。
お産を楽しむことで、
本当にたくさんのギフトがもらえるんですよね。

そんなギフトについて
感じるきっかけになったら嬉しいです。
愛さん、素敵なお話をありがとうございました。


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