・帝王切開に抵抗して苦しかったけど、お手上げ状態ですべてをゆだねたら、、オーガズミックバース(快感出産)が待っていた!
・どんなお産も、自分の在り方次第で最高のお産になる。
・帝王切開や理想通りのお産にとらわれている方へ特に読んでほしい。
命をつなぐって、どんな形も素晴らしいって感じらます。
33歳第1子(長男/子ども2人)
36歳第2子 (長女/子ども2人)
病院出産・帝王切開 京都府 仲山裕美子さん(主婦ときどきセラピスト)
お産のイメージ
お産ってすごい。
わたしはお産を通して、
気づきをもらいました。
女性のエネルギー、生み出す力は
祈りそのもの。
わたしは帝王切開に抵抗していて
ずっと苦しかったんですね。
でもその結果、
すごく気持ちのいい帝王切開をできた!!
はじめは形にこだわりすぎていたけれど、
どんな形であれ、
自分次第で、
それぞれに最高のお産があることを知りました。
お産に意味をもたせる必要なんてないけど、
いのちの繋がり、
産み出すこと、
それは帝王切開でだってちゃんと感じられるよって、
どこかの誰かに伝わるとうれしいです。
お産のリアル第1子 近所の産院で安産。
1人目の時は何がなんだか
よくわからないまま、
近所の産院で出産。
予定日より早く破水、
1時頃に入院。
朝は陣痛を逃しながら朝食。
夫はわたしの呼吸に合わせて、
ずっと腰をさすってくれていました。
呼吸と夫の手で陣痛を逃すも、
次第に強くなると、
「それどころじゃない!」と思わず
夫の手を払いのけていました。
助産師さんを呼び、
まだ産まれないと思っていたら…
そこからあれよあれよと
産まれそうになり
10時23分、
吸引分娩、出産。
その後はけろっとして、
昼食を食べました。
2人目、
これなら自然に産める!
と思いました。
いまにして思うと自然なお産ができる期待を
大きく持ちすぎてましたねぇ。
2人目は
助産院に通い始めました。
お産のリアル第2子 逆子が治らず帝王切開!!劣等感からの・・
オーガズミックバースって、
自然分娩だけじゃない、
帝王切開でもその可能性はある、って
体感しました。
2人目は期待を膨らませ、
最後は夫と
息子に取り出してもらいたいと
思っていました。
病院で、
赤ちゃんが産まれた時に
いきなりパッと明るい場所に
出てくるのは良くないと
思ったり、
1人目は吸引分娩だったから
2人目は自然にまかせたお産を、と、
理想がどんどん大きくなっていった。
そっちに気持ちが
行き過ぎたのかな?
逆子が治らない・・・
逆子が治らないと、帝王切開になる・・。
いつか逆子がひっくり返るだろうと
思っていましたが 、、。
全然治らない。
執着を手放そうと
思えば思うだけ
ますます反対に囚われていた感じ。
凄腕の助産師さんに会いに行ったり、
見たり 触れないで胎話を通して
逆子を治したりする方にも
会いに行きました。
が、その時
「この子、ひっくり返るのは
絶対嫌だって言ってるよ」といわれる始末。
その当時は
「もう何で?!」
「なんで母ちゃんのお腹を切らせるの!」と
思っていました。
この期間、
精神的にギリギリでした。
母親としての劣等感を持ったり、
手術室が怖いと思ったり、、。
上の子はまだ2歳。
抱っこ抱っこの時期で、
切迫早産にもなりかけていました。
逆子だから
足が出ちゃうとまずいんですよね。
入院はぎりぎり免れたけれども
母に来てもらって
助けてもらったりしていました。
実はこの期間に
親子の関係がものすごく
悪化してしまって。
自分がひどいのは分かっていたんだけど
不安もあったしイライラもあり、
母だからこそ、気持ちを出したい放題に。
上の子に対して
「こう接してほしい、こういう風に愛してほしい」
という想いもあった。
それを全部母にぶつけてしまったんですね。
結局母は途中で自宅に帰ってしまい、
音信不通になってしまいました。
すごく尽くしてくれる母だったんですけど。
母に甘えていた、
それも、このお産の前に
向き合わないと
いけないことだったんでしょうね 。
入院前、家で3人で 撮った写真です。
「次会う時は四人だね」、と、写真撮影大会。
何枚か撮ったけれど
この時は笑顔になろうと必死で 、
でも笑えなくてー
というのも、
手術がひたすら怖くて怖くて。
気にしない人は気にしないだろうけど、、
わたしは本当に怖かった。
夫は立ち会えないし、
本当に一人。
心の中は罪悪感と劣等感でいっぱいでした。
そんなこんなの、
お産前日。
母に電話をしました。
わたしは3人兄弟の一番上なんですが、
もう一人上にいたんですね。
母は産んですぐ 、
一人目の子どもを抱くこともなく、
なくしてしまったのです。
その時の母の感情を、
ふいに感じました 。
わたしの母は
命がけで私を産んでくれたんだ、
きっと今度こそはって思っていたに違いない。
怖かっただろうな 。
その気持ちを
感じたら。
産んでくれたことへの感謝が湧いてきました。
そこで、入院前日、電話で母に伝えました。
「色々ごめんね」
「産んでくれてありがとう」
言いたかった言葉をいったら、、
力が抜けました~
そしてわたしは、、
お手上げ状態。
どうしても受け入れられなかった帝王切開での出産。
いのちが生まれようとしているので逃げようもない。
もうお任せだ、と、
ただ受け入れて、今できる最大限のことをするしかなかった。
手術の前は
夫にそばにいてもらって
いよいよ手術室に移動。
中に入ると、目しか見えない、
マスクをつけた人たち 。
みんな知らない人ばかり。
助産師さんにも親しみはなくて、
不安は募りました。
が、勇気を出して助産師さんに
「手を貸して下さい。お願いです。」
と、手を握っていてもらいました。
それでも怖くて、
目を閉じて、
息を吸って吐いてって、
やっていました。
わたしはうまされるんじゃない、
わたしが主体的に産むんだ。
人にお産を受け渡すのではなくって
わたしが向き合うんだ。
そうして自然と
呼吸に集中していました。
おなかの中の子には
ごめんね。お母さんはここにいるよ。
と伝えました。
呼吸と子宮と、
赤ちゃんに意識が完全にいってる状態。
恥ずかしいとかは
一切なくて、
ひたすら呼吸に集中していたので
声も出していました。
お医者さんが
「まるで歌ってるみたいだね」、
と言っている声が聞こえました。
いよいよ生まれる前、
自然に腹の底から いきみ、声も出していました。
そしたら、、
その瞬間、
赤ちゃんと一つになった。
それこそ本当に快感状態!!
まぐあい状態(※)!!
キラキラファ~ってなっている。
麻酔しているのに
なんでこんなことが起きるんだろう?
感覚がなくてもこういうことって起きるんだ 、
知らない人達の前で
すっぽんぽんなんだけど 、
自然に腹の底から産んでる感覚で
赤ちゃんが出てくる時もいきんでいました 。
まぐあい
編集者注:日本古来の言い回しでセックスを表現しました。
古来の日本では セックス=目を合わせること=目合わい=まぐわい
転じてまぐあいと表現していました。
※古事記のイザナミ・イザナギも出会ってすぐまぐあいます。
1人目の出産の時、
もちろん喜びもあったし、
泣けもしたのだけど、
2人目は、
涙が止まりませんでした。
起こることを感じて
あるがままを見る。
自然なお産だけが
素晴らしい形じゃないんだな、
お産だけに限らず
こうであるべきはないんだな。
命をつなぐって形じゃないんだ。
オーガズミックバースって、
自然分娩だけじゃない、
帝王切開でもその可能性はある、って
体感しました。
ゆだねたら、
勝手にそうさせてくれる自分がいました。
というか、
どうしようもなかった(笑)
そこまでお手上げ状態にならないと
気づけなかった。
その中で主体的でいられた。
今はもう、赤ちゃんに対して
その感覚を思い出させてくれて、
ありがとうという気持ちでいっぱいです。
はじめてのお見舞い
おじいちゃんおばあちゃんと来ました。
帰るときも泣きもせず
本当に頼りになるお兄ちゃん!
自分自身とまぐあう
手術の夜にわたしの膣が
出てきました。
「準備をしていたのに、
わたし使われなかった」って、
しょんぼりしていたので、
「ごめんね」って謝りました。
それから数年経った後、
ひとり宇宙(※)をした時に
ある時ゾーンに入った感じがあって、、
わたしが、
あの時の産道を通ったんです。
わたしが生まれなおした感覚。
あーよかった、、って心の底から
感じました。
自分自身と愛し合えた。
わたしとわたしのまぐあいでした。
生まれるを体験して
わたしを放心状態へ導いてくれた。
わたしと委ねるわたしとの統合でした。
ひとり宇宙
自慰行為のこと。
性とお産のことを伝える劒持奈央さんの造語。
自分を愛するためのとっても大切な行為の一つとして
マスターベーションや自慰とは別の名前をあてています。
当時の自分にかける言葉
ゆだねた自分と、
導いてくれた自分に
ありがとう、と言いたいです。
子どもたちも、ありがたい存在。
お産の時のまぐわいの体験。
まぐあいって
肌と肌のふれあいがあって、
その体感を通して
宇宙と繋がるんじゃないかと思っていましたが、、
麻酔をしていて
感覚がない状態、
なのにそれを感じられる。
宇宙とつながる感覚。
肌を通して感じるということを越えて、、
お産が
もっとすごい神聖なものになりました。
命の根源に触れたような。。
あるがままを受け入れる自分の体験が
とても神聖なものだったと感じています。
帝王切開の方へ、伝えたいこと
わたしも帝王切開だったという方、
それぞれのパターンがあるから、、
わたしの体験も、
それぞれの体験があるんだね、って
読んでください。
こうじゃなきゃダメ、
とかそういうことではなくって、、
わたしは
こんな体験をしたけれど、
きっとあなたには、
あなただけのオリジナルの体験があるはずです。
子どもたちの存在
長男は、わたしを支えてくれて、
長女は、家族をつなげてくれた存在です。
長男は2歳の頃から
わたしを支えてくれている存在です。
夫が単身赴任、
大人1人で子ども2人を育てる、
そのなかで
この子がいるから助かったような感覚、
心の支えになっていました。
写真向かって左:退院して実家に行ったとき。
息子が赤ちゃんに
大好き大好きしているところ。
写真向かって右:我が家は兄と妹、本当に仲良し。
未だに手をつないで寝たりします。
家族をつなげてくれた存在。和来ちゃん。(いろんな意味で“和”をもたらしてくれました。)
裕美子さんてこんな方
40代主婦、時々セラピスト。
ブログでは自分の体験から
主にセックスや性エネルギーについて
綴っています。
オーガズミックバースについて、
より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
快感出産を体験した女性たちをドキュメンタリーで紹介する
こちらの映画の紹介に合わせて、その仕組みについて詳しく解説しています。
編集者より一言
裕美子さんとは、
性とお産のことを伝える劒持奈央さんの
イベントにご一緒したことがきっかけで、
ご参加いただくことになりました。
ラティーナさんもそうでしたが、
堂々と性のことを発信する女性ってすがすがしい!
これからどんどん、お産はオーガズムだよ!っていう
発信が増えていったら、
痛い・辛い・苦しだけではない、
気持ちのいいお産がスタンダードになっていくのはではないかなぁ、
と思います。
個人的には、お産を通して
宇宙につながるという感覚を追い求めていたわたし、
裕美子さんのおはなしは答え合わせのよう。
しかも、帝王切開。
それって、
「こうでなければ気持ちのいいお産にならない」
は存在しないと教えてくれますね!
裕美子さん、素敵なお話をありがとうございました。
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