出産体験談№.57 子どもの力を信じるお産

助産院出産
この記事の見どころ

・助産院で産むと決めたその決め手は・・。
・赤ちゃんの意思とタイミング、力を感じるお産。その子の力を信じる原体験。
・大きな力を信じて身をゆだねてみるということ。

33 歳第1子(長女/子ども2人)助産院出産
35歳第2子 (次女/子ども2人)福岡県での里帰り出産・院内助産院出産
神奈川県 菊地萌さん(中学校教員ほか)

※萌さんのお仕事の詳細は記事末尾に記入

赤ちゃんがやってきた!その時の気持ちは?

萌さん
萌さん

すごく嬉しかった。

実は長女を授かる前に流産をしていました。

そのこともあって
仕事の働き方を変えました。
自分の軸を変えた時に来てくれた感じ。

これからが楽しみだな、
という反面、
流産を経験して
ちょっとした不安もありました。

なので、昔から薬や
医療に頼らず
助産院で産むことに
憧れがあったものの、
そのちょっとした不安があったことで
なかなか、助産院で産むと決めきれず。

病院にも行き、
齋藤さんに話を何回か聞いてみたり、
夫の意見も尊重するなかで、、
ある時、
ふっと、「わたし産める」
という瞬間がありました。

歩いて齋藤助産院に行ってみようと
思いたち、
おなかの中の子の成長を見たその帰り、
空を見たり、
自然を感じているうちに、
齋藤助産院で、わたし産める気がする。
とふっと感じたんですね。

自分の怖い、大丈夫かな、
という気持ちに振り回されて
産まなかったら、
絶対後悔する

結構ギリギリまで迷いましたけど!

萌さん
萌さん

2人いてもいいかな?
と思ったころに、2人目が来てくれました。

長女が1歳になってすぐ。
もう来てくれた~っていう感じ。

1歳で保育園に長女を預け、
仕事に戻ったばかり。
長女もまだ兄弟ができることがピンとこない時期で、
はじめての育児と仕事の両立に奮闘していたら、
お腹はあれよあれよと大きくなった感じ!

しかも、出産予定日が
長女の誕生日と同じだったのです。
びっくりしました。

産んだのは実家のある北九州。
妹のところとは長女同士は半年違い、
そして次女出産の2ヶ月前に妹にも次女が産まれていました。

なので、実家は両親含めて
小さいこをみんなでみる体制が整っていました。

わたしの方は上の子のフォローが
なかなか回りきらないように感じていたので
みんなひっくるめて、
みんなで子どもを育てよう、
長女と同い年のいとこもいるし、
きっと長女は寂しくないはず。
と、里帰り出産を決めました。

両親も妹家族も自分達も
みんなで助け合っている感じ
でした。

今でも子育てはすごく
周りに助けてもらっています。

何かあった時に、
あの人にお願いしようって思える、
実際に頼ることはなくても、
頼れる人がいるということは
心の支えになりますよね。

お産のイメージ

萌さん
萌さん

人間の身体の力を信じている方。
お産は経験したことないから、
怖いっていうイメージはあまりなくて、
「大変そうだなー」ぐらいでした。

助産院で産みたかったのは、女の人の身体のいろんなことを
体験させてくれそうだったから。


齋藤助産院を選ぶ前に
他の助産院も見たのですが
そこはちょっとピンと来ませんでした。

齋藤助産院に
初めて行った時、
子どもがいっぱいいて、
お休みの時期だったのでしょうか、
助産師さんの子どもや入院している
方の子どももいたり、
わっちゃわっちゃ。

こんな中で
どんな風に産めるかな?

ちょっと戸惑いもありつつ(笑)

でもそんな中を
入院している赤ちゃんとお母さんが通ったり、
齋藤さんが「お風呂にいれるよう」と
赤ちゃんを連れて行ったり、、

妊娠出産て
普通のことなんだな。

特別なことじゃなくて、
暮らしの中にお産がある。

その姿に惹かれました。

どんな風に育てていきたいかを考えてみたら、
あんな風に産み、
あんな風に生まれてほしい
と感じたんです 。

お産のリアル第1子 子どもの力を感じるお産

萌さん
萌さん

わたしの力じゃなくて赤ちゃんの力で生まれてきた。

すごく天気のいい日でした!
朝、破水して助産院に行きました。
わたしの両親も、夫も立会い、
体がどんどん動いていく感じがすごく楽しかった。

赤ちゃんにもうすぐ会えるんだ、
っていう楽しみな気持ちが
大きかったです。

陣痛の合間もそんな気持ちでした。
動画を見返すと
めっちゃくっちゃ痛そうなんですけどね(笑)

でも不思議と、、
思い返しても
痛いイメージはなくなっているんですよね。

付き添ってくれた助産師さんが
落ち着いていたので
不安も全くありませんでした。

ちゃんと自分の体に寄り添っていれば
進むんだな、
心強い助産師さんの存在のおかげで
そんな風に感じました。

自分の体を感じて
不安は全くないまま
昼の2時半2600Gで生まれました。

嬉しかったです。
頭を触らせてくれたことも覚えています。

印象的だったのが 
「もう産まなくっていいよ」と
齋藤さんに言われたこと。

うわー、
本当に会えるんだ!!
と思った時に、
わたしの力じゃない力が働いた。
赤ちゃんの力で生まれてきた。

当初は女性としての力を感じられたらいいなと思っていたのですが、、
子どもの意思とタイミング、
子どもの力を感じるお産
でした。

最後の勢いで「よし」と生まれてきた感じ。

当時、中高生に家庭科を教える仕事をしていました。
高校生の家庭科には「保育」という分野があり、
妊娠、出産、育児などについても
伝える機会がありました。

その時授業で生徒に見せた映像に
「赤ちゃんは自分で出てくる。
自分で頭を回して出てくる。」
というような説明があったのを
よく覚えていますが、当時の私には「??」。
全てにおいてリアルには感じられていませんでした。

それが頭を回して出てくる。自分で回って、出てくる。
上の子の出産の時にすごく感じました。

普段から
その子の力を信じるということを
大事にしていますが、
まさにこのお産が
その原体験だったと思います。

お産て基本、自然の力で成り立っている。この体験はすごい財産です。

お産のリアル第2子 思い通りにいかない体験

萌さん
萌さん

あっという間に産まれました。

病院は妹に聞いて
個人病院の中の院内助産院を選びました。

夜中に陣痛が始まって 
家族に送ってもらって
病院に行き、
心地いい和室に入ってスタンバイするも、、
それから陣痛が全然進まなくて!

明け方に
長女の目が覚めて
母が連れてきてくれました。

こうなると長女も
あわよくば立ち会えたらいいな、
と思っていたのですが。

だんだん飽きてきちゃったんですね。
なので
「外で遊んでくるね」、
「まだ大丈夫そうだね」、
と、母が長女を連れ出してくれました。

その途端!そこから陣痛が
めちゃくちゃ進んで!
立ち会ってくれている助産師さんも
「今おばあちゃんを呼びますからね」と
言っていたのですが、
「もういいです、もうすぐ産みたい!」
となって。

そこからはすごく早くて!
あっという間に生まれました。

母と娘が戻ってきた時は
「産まれちゃった」という感じ(笑)

長女にへその緒を切ってもらったりして
過ごすことができました。

長女は5日前に2歳になったばかりの小さなお姉ちゃんになりました。

その時の気持ちは
嬉しい、かわいいな、
ふっくらしているな、力強いな。
その分、体力があるのか夜中も全然寝ない子でした(笑)。

ただただ、
見てるのがすごく幸せだったことを
よく覚えています。

1人目の時、2人の夫婦から
3人の家族になる。
それはわたしの生活が
ガラッと変わった瞬間でした。

2人目の時は
仲間が増えるイメージ
でした。
家族って増えていくんだな、って感じました。

萌さん
萌さん

子どもには子どもの意思がある。

実はこの時のお産、
里帰り出産で、
夫の立ち会いを希望していました。
出産予定日に合わせて帰省してもらうも、
予定日より5日遅れて生まれたので、
夫は立ち会うことができなかったんですね 。

とっても嬉しかったけど、
夫は立ち会えなかったなぁ、
なんでもっと早く出てきてくれなかったのかなぁ、
という悔しい気持ちも
ほんの少し、ありました。

でもね、
それって受け入れること。その子の意思があること。

思い通りにはいかないよ、
ということを体験する、
大事な経験だったなって思っています。

この家族写真は
長女2歳のお誕生日のお祝いの家族集合写真。
次女の予定日でもあった1日でした。

生と死をいっぺんに感じる

萌さん
萌さん

第1子、助産院の入院中に、
実父が緊急入院していました。

わたしの出産のために九州から来ている最中の
緊急入院。
わたしが助産院にいる間は
母は心配させてはいけないと
一切この事を言いませんでした。

退院してみると、、
いるはずの父がいないので、
「何で?」となって
そこで初めて知りました。

助産院では幸せな一週間を過ごしていたのに。
退院してすぐ、
授乳をしながら
命を育てながら、
もう一人の命が消えそうになっている。

命と健康について
すごく考えさせられた時間でした。

人は生まれて来たら
死んじゃうんだ 、
ということを感じて
日々日々過ごしていました。

父の病状は癌だったのですが、
幸い、今も元気にしています 。

ただこの時の事は
強烈に印象に残っています。
当時のわたしは赤ちゃんに
すごくすごく慰めてもらっていました。

忘れがたい経験と同時に
娘にとても癒された時間でした。

当時の自分にかける言葉

萌さん
萌さん

自分の力で何とかしようとしないで、自然に委ねてみたら?

おこっていることにあらがうんじゃなくて、
もっと大きな力を信じて、
自然の力に
委ねてみてもいいかもしれないよ。

身を委ねるということを
してみたら?って
言いたいな。

これはお産でも何でも。
育ち盛りの子どもたちとの日々でも、
自然に起こっていることを無視して
「わたしの思い通りにしよう」と思ったら、
色々うまくいかなくなる。


今も学んでいる最中です。

菊池萌さんてこんな方

教育を考える学び合いの会「わわわのわ」にて活動中。
(第二子出産を機に退職後、この活動を始めました。)

◉「勉強」はなんでするの?
◉「学校」ってどんな場所?
◉なんで選挙に行くの??
◉家庭や地域が関わる教育ってどんなこと?

子どもの時に感じていたこと。
大人になって学校で働いていて感じていたこと。
そして、母になって家庭に、地域に入って見えたこと。
立場が変わることで視点が変わり、気が付いたことがたくさんあります。

皆さんはどうですか?

「地域」から、
「学校」から、
「家庭」から、
みんなで子どもたちの学びを支える輪があったらいいな。

「みんな違ってみんないい」
そんな新しい「共育」の場があったらいいな。

そんなことを考えて始めた活動です。
みんなで一緒に考えてみませんか?
よかったら遊びに来てください♪

wawawaowakids@gmail.com


編集者より一言

2021年11月に小規模ですが、
齋藤助産院でのお産を紹介する展覧会を開催することになり、
共通の友人から萌さんを紹介してもらいました。
萌さんとは共通の知り合いが多く、話してみたら元の職場で
繋がっていました。世間て狭い!!

齋藤助産院の良さや、その雰囲気、
産むときの様子がよく伝わるお話を
たくさん聞かせいただきました。
ありがとうございました。

このお産が子どもの力を信じる原体験となった、
というのはとてもとても力強くてかっこいいですね!
委ねること、思い通りにはいかなくても、
きっとそれがまた何かの学びだったり、
最善につながっていくこと、そんなことを感じました。

萌さん、素敵なお産のシェアをありがとうございました!

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