3人目臨月のときに大好きな美容師さんにお願いしたメヘンディ。
お腹の命を守ってくれるように願いを込めて。
中心に長女が描いた赤ちゃんの絵も入れてもらいました!
※メヘンディとはヘナで描かれるタトゥーです。
・第2子の流産と自分で産みだし、キャッチした体験
・流産という事実を受け入れていく過程と再度の妊娠
・すべては赤ちゃんが決めてくる
32歳第1子(長女/子ども2人) 病院出産
35歳第2子 初期流産
38歳第3子 (次女/子ども2人) 助産院出産
助産院出産 神奈川県 糸井真理子さん(まんまるおしり赤ちゃんからの排泄ケア代表)
※インタビュー末尾、真理子さんのお仕事について詳しく紹介しています。
赤ちゃんが出来た!その時の気持ちは?
とっても嬉しかった!!
結婚してすぐにでも赤ちゃんが来てくれたら嬉しい、
と思っていました。
とはいえ、周りから夫婦2人の時間も大事だよと聞いていたので
なんとなく1年待っていたら、来てくれた。
夫の反応も、やったーーー!!というものでした。
2人目の時は、上の子が2歳になって周りも2人目、3人目が増えてきた頃。
夫とそろそろ来てくれたらいいね、と。
それから何回か、出来たかも?というのがあったけれど、
ある時、今回は絶対行けた!
という感じがあった。
2人のモチベーションがバッチリ合っていた感じ!
これは入った・・!!という感覚がありました。
基礎体温をつけていたから、
すぐに妊娠もわかって。
生理も来ていないし、
これはもう病院に行って診てもらおう、となりました。
胎嚢も確認できたのですごく喜びました。
直後、家族で沖縄旅行に行って、
帰ってきてもう1回病院に行ったところ・・。
胎嚢はあるけれど、
卵が確認できていない、、。
次の週にもう1回同じ病院に行き、心臓が確認できていない と言われました。
あ、、そういうことが、
あるんだ、、自分にそういうことが、起きるんだ、、
という衝撃とともに、
泣きたい気持ちでいっぱいに・・。
そんな時に先生から「手術で赤ちゃんを出しましょう。このままにしておくと良くないので手術の日程を決めますよ。」と、
その場で、淡々と言われました。
泣きたい気持ちをどうすることもできず、ただただ、言われるがまま、、手術の日にちを決めました。
とぼとぼと、土砂降りの中一人で帰って、
家に帰った瞬間に、ボロボロと涙が止まらなくなってしまいました。
夫は察してくれて、、
わたしは涙が止まらないまま、「手術するってことになったよ、手術の選択しかないんだよ」って伝えました。
でも
話しながら手術の選択しかないのかな・・?
自然に出てくるのを待てないのかな?と思いだしました。
病院では
「全部きれいにでればいいけれど、残っているものがある場合は結局手術をしないといけない」
と言われていました。
夫は、常に私がどうしたいかを優先してくれます。
このときもどうしたい?と聞かれたけれど、決められなくて。
夫との共通の友達で、
妊娠7ヶ月の時に流産をして、
産んだお友達がいます。
そのお友達なら、経験があるから、と、夫が私の代わりに、友達に話を聞いてくれました。
友達からは
「そのくらいの週数なら、待つのもアリなのではないか」
「手術のリスクの方が精神的にも大きいよ」と言われました。
そこでわたしの気持ちは 待つ。
となりました。病院に電話し、そう伝えると、
「長くお腹の中にいると腐るから
一応期限は決めておいた方がいいですよ」
(く、腐るからって・・。)
「手術の日は取っておくから、その日までに出てこなければ
手術をしたらどうでしょうか」と言われました。
そこで「分かりました」とは言ったものの・・。
なかなか体から出てこなくて。
手術の前日。
お腹が痛くなってきて、、冷や汗!
まさにお産前みたいになった。
「あ、出る」という感覚があって、トイレに駆け込んで、自分自身で赤ちゃんを
キャッチできました。
血の塊、大きな固まり。
まるでレバーのような塊でした。
病院へ電話したところ、
「 持ってきてください」言われたので直後でしたが、ジップロックで持って行きました。
受付の人がすごく事務的に受け取って、そのまま。
病院で受診してもらったら
「はい、綺麗ですね。」
「では手術の必要はないですね。」
「基礎体温表を2週間つけてきてください。
また赤ちゃん産めるように 見ていきましょう。」と言われました。
が。
こちらの気持ちは、
たった今、
一人失った気持ちなのに、もう次を、と言われても・・。
これには我慢ならずに
すっぽかしました!!
「この人に知らせたくない」という思いでした。
思い返すと、この時の体験がすごく大事でした。
上の子どものお産の時は、流れるまま、言われるままにしていましたが、、今回は、
私が生み出したぞ、と。
自分で産んだ感じ。
一人で産めた、そんな風に感じました。
夫は、いざという時、わたしの気持ちを大事にしている。このことも、すごく、すごく支えになったように思います。
それからしばらくは自分でその事実を受け入れられなくて。
また妊娠して、そうなったら立ち直れないかも・・となっていました。私だけなのかな、と思いきや、周りに話したら意外と多くて。
7ヶ月で流産した友人と話をしたところ
「全力でまりちゃんに会いに来てくれたんだね」といってもらい、、
赤ちゃんはこの家族に会いに来てくれたんだ、と、思うようになりました。
ここを選んで来てくれたんだな、
と思ったら、赤ちゃんはどうやって来るんだろう?
ということを考えるようになりました。
赤ちゃんのタイミングで
来てくれるといいのかな・・
こういう気持ちだったら、
次を迎えられるかもしれない。
楽しい楽しい時間を
家族で過ごしていたら。
子どもがもし
ここがいいと思ったら、、
きっとまた来てくれる。
そう思うようになりました。
そんなある時、
上の子どもがお祈りをしていて!
「兄弟が欲しいです、兄弟が欲しいです」、というお祈りを見て、
これは・・!となりました。(幼稚園がミッション系です)なので、、末っ子の誕生にはお姉ちゃんが大きく関係しています!
それから末っ子ちゃんがやってきてくれたのですが。一個前のお産が9月30日。末っ子ちゃんの予定日が10月1日。
不思議な縁を感じました。
そのころには、色々心配するよりも、ここに来てくれたことだけでよし。
と思えるようになっていました。病院は新しいところに変えて、
次は助産院で産むことにしました 。
お産のイメージ
1人目の時はイメージは特になくて、
全く想像がつかない、
イメージがない状態でした。
安心して産みたい、くらいかな。
お産のリアル第2子 すべてがこのお産につながていた
助産院で本当に安心してお産することが出来ました!
1人目のときは病院で、ほったらかし・・。
夫と2人でいたけれど
押すとこが違う!!とか。
さすってもらっても、
そこはイマイチ!!とか。
そんな感じ(笑)。
誰か分かる人に
ずっとそばにいて欲しいなと思いました。
助産院はその点、
本当に安心して
お産することができました!!
リハーサルもあったので、
それもすごく良かった!!
当日は・・、なかなか降りてこなくて、予定日を過ぎてから生まれました。
助産師さんも、家族みんながこの人に立ち会ってもらえたら嬉しいな、と思っていた方が立ち会って下さいました。
助産院に着いてからは、
ゆっくりゆっくり、
味わえた感じ。
ぐんぐん行かずに、
波をゆっくり感じながら・・。
助産師さんがずっと腰をさすってくれて、それから徐々に 助産師さんが増え、どんどん安心度が高まり、、。
「お風呂でシャワーを浴びて
体を温めると良いよ」
と言われ、温めていたら・・
一気にきて!!
わ~~~っと生まれました。
夫はこの時はビデオ担当。
娘は怖がることもなくお産の様子を見ていました。
痛みが近づいてきたとき、
助産師さんが大きな鏡をもってきてくれて、赤ちゃんが出てくるところを見せてくれました。
完全に開いて いた時にすっごく会陰が熱くて!!
「熱い熱い熱い!!」と叫んでいました。
助産院では会陰をタオルで温めてくれたりするので、そのタオルが熱いと思って言ったのですが、、
「違うよ、これは赤ちゃんがはまっているからだよ」と教えてもらいました。
はまっていたのは2回ぐらい。
その後つるんと出てきました。
出てきた時はもうぶわーって泣けて泣けて・・
ここまで、
ここに至るまでの全てが、このお産につながっていたような感じ。
夫婦・赤ちゃんそろって
「どうにかしなきゃ」
「力を合わせて どうにかしなきゃ」というのが一番上の時のお産でした。
今回、夫はビデオ担当。
嬉しそうにしていたけれど
泣くということはなかったです。
きっと夫も安心していられたんだと思う。
この時撮っていたお産のビデオは
その後、家族で何度も何度も見ています。
特にお姉ちゃんが大好きで、
生まれてくる場面を
何回も何回も見ています。
今では「助産師さんになりたい」と言っています。
出産後の感想
可愛くて可愛くて仕方がない!!
これしかなかった。
末っ子のときは、
やっと会えたね、会いたかった、
という気持ちでいっぱいでした。
当時のわたしにかける言葉
赤ちゃんが決めてくれるから大丈夫。
全部、全体を通して、、
全て赤ちゃんが決めてくる。
無事に生まれることも。空に帰っちゃう命ということも。
全部含めて、赤ちゃんが決めてくれる。
こちらがどうしたから、どうなったとかそういうことは関係なくて、、
道筋を決めてくるよね。
産んだ後も全部赤ちゃんが決めてくれている。
親は子どものやりたいことをサポートすればいいだけ。
子どもは自分の意思で生まれて、自分で育っていく。
そう考えると育児が辛くなくなるように思います。
わたしが代表をつとめる
「まんまるおしり 赤ちゃんからの排泄ケア」もそう。
赤ちゃんの意思を尊重することが一番大事。
1日何回うんちとおしっこが取れた、とか、布おむつでなきゃ、紙おむつの方がいい、とかそういうことでもなく。
ただただ、赤ちゃんがこうしたい、こうやりたい、って
感じたことを尊重してやる、ということなんです。
流産は、話せないだけで意外に多い。流産手術を断って、自然にでてくるのを待った方の話を聞いた。夫が大切にしてくれたことは、
— あやぱん@お産語りたい (@aya_osankatarib) March 16, 2021
妻がどうしたいか。
結果、自然にでてきて、小さくても産む体験だった、と。起きてしまった悲しいことと、どう向き合うか。どんなケースでも尊重する、されるって大事。
「まんまるおしり
赤ちゃんからの排泄ケア」代表。
排泄を通した親子のコミュニケーションを
お伝えする講座や交流会を企画しています。
親子がほっとできる、
目を輝かせて過ごすことができる、
そんな居場所作りを日々模索しながら、
新しい共育の場を仲間と共に構想中。
お母さんが笑っている。
子どもといる時間を幸せに感じている。
子どもにとってそれは何よりうれしい!
赤ちゃんからの排泄ケアは
そんなシンプルな幸せに
気づかせてます。
※「まんまるおしり 赤ちゃんからの排泄ケア」は
おむつなし育児が前身。
おむつなし育児について
纏めたこちらの記事も
合わせてごらんください。
編集者より一言
実は流産は珍しいことではなくて、
一説によると、
4人に一人は経験するのだとか。
ですが、口にしづらかったりして、
話すことはほとんどありません。
が、喪失感や、その痛みと、どう向き合ったのか。
そこがとても大事。
真理子さんのケースは、
ご主人が真理子さんの気持ちを尊重していることがよく伝わって、
そしてそれは大きな支えになっただろうな、
夫婦の強い絆になったんだろうな、
と想像しました。
そして、その経験があって、
いまの真理子さんの活動につながっている。
大人も子どもも、一人の人として尊重されるって
本当に大切なことですね。
真理子さん、お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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