出産体験談№21 妊娠うつから、家族で乗り越えたお産

withコロナ

お腹の子を息子と待つ姿を残しておきたくて、七五三の写真ついでに撮っていただきました。

この記事の見どころ

・コロナ禍で妊娠うつになっちゃった。
・自分が壊れてしまいそうな怖さを乗り越えられたのは・・
・妊娠・産後うつについて知ってほしいこと

35歳第1子(長男/子ども2人)
40歳第2子(次男/子ども2人)

病院出産 神奈川県 石渡眞穂さん(パン教室主催)

※インタビュー末尾、石渡さんの仕事の詳細について説明しています。

左:初の出産、2晩寝ていない割にアドレナリンのせいか何故か元気。
右:2人目の出産、1人目の時より冷静でした。

赤ちゃんが出来た!その時の気持ちは?

1番目の時は不妊治療をしていて。
体外受精もダメ。

自然妊娠はできないと言われていたのに、自然にできた!
びっくりしました。とても嬉しかった!

が、それもつかの間。
妊娠の大変さに驚くことに。
ハッピー一色だと思いきや、楽しむどころではなく。

マイナートラブルが多くて!

便秘・頭痛・鼻づまり・夜寝れず、2時間おきに起きたり・・

2回目の妊娠は予想外!
嘘でしょ?!という感じ。
いつも生理がぴったり来るので、2日ぐらい遅れた程度でしたが、

念のため検査薬をしてみて・・妊娠発覚!!
3日後にコロナの感染拡大防止のための緊急事態宣言が発令。

そんなこともあり病院に行ったのは4月終わり。
もう心拍もあり、その足で母子健康手帳をもらいました。
幸いつわりは大変なことはありませんでした。
・・・が、食べつわりがおさまった後に、
それはおきました。

コロナ禍、
緊急事態宣言、
外に出られない、
子どもと2人きり、
ホルモンバランスの乱れ、、もろもろ合わさって、
妊娠うつになっちゃった。

はじまりは、なんとなく、気分が安定しない。
うつっぽい。
ご飯を食べながら涙が出てくる。
これはおかしい、と。

もともとパニック障害があり、心療内科に通院していたので
妊娠が分かりそれまで飲んでいたお薬を断薬しました。
そのせいもあったのかな。

(パニック障害は仕事をしていた時に発症。第一子の妊娠時に再燃。

そこから4年かけて落ち着いて来てたものの、薬は飲み続けていました。)

妊娠が安定期に入ったので、
妊娠中に飲める別の抗うつ薬をもらいましたが、、
効かない。

1日辛い。
眠いのに体の中が興奮して眠れない。
テレビも受け付けない。
ご飯を食べられない。
水さえ飲んでいればなんとかなる、とやっていましたが、
震えが出てきて、薬はストップに。

また違う抗うつ薬を頼むことになりました。
が、通っていた先生が妊娠のことに詳しくなく、
不安感もあったので転院することに。
次の先生は話をしっかり聞いてくれる先生で、安心しました。
新しい病院へは一人では行けなくて、

保健所に電話をし、保健師さんと一緒に行きました。

夫はそのうち治ると思っていて。
のんびりしていたので

自分で何とかしないと、と行動。

当時はすごく疲れやすくて、
10分椅子に座って話しているだけでも疲れる。
ベッドに横になっている時も常に
足が震えたり手が震えたり。
ピーク時は子どもを産んでいいのかどうかまで悩みました。
自分が壊れてしまうかのように感じていたんです。

その一番辛かった時を支えてくれたのが、息子。

ママが大好きで、兄弟はいらないと言っていた息子でした。

妊娠中もお兄ちゃんがずっと励ましてくれた。
「赤ちゃん産まれたら全部治るからね」 と言ってくれたり。
兄弟ができることをずっと喜んでくれていました。

具合が悪そうにしていると、ソファに連れて行ってくれ、
ブランケットをかけてお水を持ってきてくれたり(彼氏みたい!!)。
息子と共に自分と戦い続けた2カ月。
薬が効き始め、ようやく落ち着いてきて
出産できると思えるように。
10月くらいから活動的に過ごせました。
妊娠してよかったことも、この頃ブログに綴りました。

息子が思いのほか喜んだこと。
2人目が出来たことで、息子の大切さが更に高まったこと。
寝ている息子をみて
こんな子がもう1人産まれてきてくれるならあと少し頑張ろう。
そんな風に感じました。

お産のイメージ

イメージは特になくて。なるようになるとしか考えていませんでした。

お産のリアル

お兄ちゃんのときは、夜、破水して、入院。
体に異常なければ自然に産むというスタイルの病院。
陣痛をウキウキしながらまったけれど、、なかなか産まれず。
その日は軽い陣痛で終わり、次の日1日陣痛待ち。夕方くらいから本陣痛に。

夜中、痛い!が、朝確認してもらうと、子宮口が開いていない。

ここまで二晩、寝てないから精神的にも体力的にもきつくて、
涙ながらに「陣痛促進剤打って下さい」と言って打ってもらいました。
促進剤を9時~15時まで打ちました。これが結構痛かった!
15時12分に出産。

夫がよくわからない言葉をかけてくるのがまた腹が立って(笑)
「痛い痛い~」と言っているときに、
「よっしゃ頑張れ」という掛け声・・
「うるさいっ」てなりました(笑)

2回目の今回は、朝、少量の破水。
病院へ電話をしたら「一応来てください」と言われて、そのまま入院に。
今回夫は、立ち合いも、面会も禁止。
昼間1日陣痛を待ち、翌日の朝、陣痛促進剤を打ちました。

が、一日生理痛ぐらいの鈍痛。

その夜もぐっすり眠って、翌朝6時から陣痛促進剤。

この間、運動できない、50 cmくらいしか動けない。
子宮口、開かない・・。

友達で3日間陣痛促進剤を打ち続けた子がいたから焦りはありませんでした。
「3日目も生まれなかったら帝王切開にしましょう」となりました。

3日目朝、人工的に破水をすることに(まだ本格的に破水していなかった)。
朝9時に促進剤を打って、11時半には本陣痛に。
(←この期間、このブログを書いていました。それくらい余裕だった。)

そこからが早くて!2時ぐらいに生まれました。

今回はしっかり寝て・食べている出産で、
身体的には楽でした。
吹奏楽を長く続けているので、
呼吸法が身についていたのもよかった!

今回は、抗うつ薬を飲みながらの出産でした。

赤ちゃんにも微量ながら薬が届いているので、
いきなり薬を飲むのを止めると、震えがおこったりします。
赤ちゃんに震えが2、3回と、
呼吸障害があったので NICU に行くことに。
呼吸障害は本当に一瞬だけ。

始めのうち、哺乳力が弱くて、
口からちゃんと飲めるようになるまで退院できません、と言われ、
わたしが退院してからも1週間くらい入院していました。

夫は面会禁止になるので、2週間会えませんでした。

わたしだけ会えている状態。

一緒に退院できずに悲しい気持ちもあったけれど、
この時間に私の体を休めることができた。
2週間病院と家で休めたことが出来たことは
良かったのかもしれない。

産後の気持ち

お兄ちゃんの時は、実家に帰省しました。
実家は上げ膳据え膳という感じではなく、
「何かあったら言って」というスタンス。
食事の用意も自分で。

実家の家族はみんな働いていたので、
昼間、自分と赤ちゃんだけになる、それが辛かった。

おばあちゃんはいるんだけど、話し相手にはならなくて。
一人で一生懸命赤ちゃんの相手をしようとすると、辛くなる。
家事をしていて、赤ちゃんが泣いているけれど、
「今、手が離せないのごめんね~」、
くらいがちょうどいいかな、と思います。

2人目のお産の後は、、悲しかった。
家族に対して申し訳ない、と。
一日だけ、ずっと泣いていました。

病院の母乳外来で話を聞いてもらえるので、
聞いてもらおうと予約を入れたら、
その日が赤ちゃんの退院日に。

結局行かずじまいとなりました。

でも、そういう場所があるって、安心感につながる。

今回は実家の手伝いなくやりました。

夫と息子とわたしと、一緒に育てている感じ。
わたしじゃなくても大丈夫で、すごく楽になりました。

当時のわたしにかける言葉

お兄ちゃんのときは3ヶ月くらいまでずっと辛かったけど、
6ヶ月には可愛くて可愛くて仕方なかった。

だから辛いのは今だけだよ。ずっとは続かないよ。

出産から3カ月たった今、
次男はわたし、夫、長男に囲まれて
にこにこと笑ってくれるようになりました。

この幸せな空間は、
苦しい時を共に乗り越えた家族4人でしか
つくれないものだろうと感じています。


次男が泣くと、長男自らお世話してくれます♡

夫の言葉にどうせできないだろうと思ったら・・

長男の時母乳が出なくって最後まで混合にしていたのですが
今回は完全ミルクにしました。
おかげで薬を飲めています。

夫が「ミルクにするなら夜泣きは俺がみる」、と言ってくれたので
任せることに。
どうせ出来ないだろう・・と思っていたら、

年末年始、しっかりとやってくれて本当に助かりました。

夫が仕事に行く日は(現在は半分がテレワーク)、
わたしが分担する。

分担できるというのは凄いメリットです。

妊娠うつについて

心の状態が悪くなると、
心療内科に相談しに行ったら病名をつけられて終わってしまう、と思ってしまいがち。

だけど放置しておく方が大変、悪化するばかり。

いざというとき、頼れる場所が外にあるよ、という情報は、すごく大事だと思う。

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石渡眞穂さんてこんな方

シニアおうちパンマスター・かんたんおやつマイスターとして
神奈川県茅ヶ崎市で、初めてでも作れるパン作りおやつ作りを
お伝えしています。
日常に取り入れられるパン作りとおやつ作り❤️
詳細はブログにて⬇️

茅ヶ崎子育ておうちパンとかんたんおやつ教室 KOKOTTO

編集者より一言

眞穂さんのお話を聞いて、
改めて、母はすごいな、、
と思いました。

文中に、壊れてしまいそうに感じる、
とあります。
外から話を聞いているだけでは想像できない様な、
葛藤や家族の間でのやり取りがあって、
今、赤ちゃんが生まれて、
そこにいる。それだけでもう、万歳!!

そして、その先に、
家族4人で作った幸せの空間がある。
今、もし苦しい思いを感じている方がいらしたら、
眞穂さんの話が救いになれば、、と、思います。

眞穂さん、大切なお話を聞かせていただき、
ありがとうございました。

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