・高齢出産で悩んだこと決めたこと。
・子どもの病気が発覚、その時の夫の対応は一生残る。
・出産は帝王切開になるかと思いきや・・!!
39歳第1子(長男/子ども1人)
病院出産
神奈川県/出産は里帰り出産で埼玉県 花垣志乃さん(整理収納 / インテリアスタイリスト)
赤ちゃんが出来た!その時の気持ちは?
やったあ!!
38歳で結婚、39歳で出産しました。
秋に結婚して、 冬になる頃に
やけに身体がだるくて 風邪かなーと思って横になっていたのですが
生理はもともと不順だったので、
だるさに加えてコーヒーの匂いが駄目になったことが
妊娠に気がつくきっかけでした。
夫に報告したところ、
驚きながらもすごく喜んでくれました。
それから、
前月の生理状況を確認して7週になるであろう頃に病院にいき、
無事に妊娠を確認できました。
これって当たり前?高齢出産で驚いたこと
38歳、高齢出産のくくり。
出生前診断の羊水検査をどうするか等、
当たり前のようにきかれ、
検査にまつわるリスクも説明を受け、必要な情報なのだけど、戸惑いました。
結局このときは、
「自分たちを選んできてくれたのだから、どんな子でも受け入れよう、
もし何かあったとしても、そのこともきっと受け入れた上で、
それを選んで生まれてきているから、
俺たちもそれを受け入れよう。」
ということになりました。
そして、、実は長男には、
心臓に疾患がありました。
それは生まれてきてわかったのですが、
「その状態で生まれてくるのも、息子は選んできたこと」と言って、
夫は本当に動じませんでした。
「きっと俺たちなら治せると思って産まれてきてくれたのだから俺たちも 、
赤ちゃんを治してやろう!」
と言って、いろんなことを調べていました。
頼れる人だと思ったことを、今でもよく覚えています。
その時ちょうど家を建てていて色々とゴタゴタすることもあったのですが、
彼はそんなトラブルにも、一切動じませんでした。
わたしがドーンと沈んでいても、全然動じない。
産後の一番しんどい時に支えてもらえたことが
なにより安心できた。
これから先なにがあっても、大丈夫と思えます。
この人は頼りになる人、信頼できる人って思っています。
逆にトラブル続きで生き生きしていたかも!
心臓疾患がわかったときのこと
心臓病は、
産まれて3日目くらいの時、
夜勤の看護婦さんがずっと心音の検査をしていて、
なんだか見ていてやだなーあ、、と。
「何かありましたか?」と聞いたら、
「何もなければいいんですけどね」というお返事に、ますます不安に。
「心雑音がするから、明日になったら小児科で診てもらいますね」と言われ。
次の日、 昼過ぎに赤ちゃんだけ検査に行き、
夕方帰ってきた時に
「お母さんも一緒に来てください」と言われました。
これってクロだ!!何かあるんだ、と思ったら
そこから、立てなくなってしまいました、、。
声も出なくなってしまって。
なんとか、気を落ち着けて、
ドクターの所に行くと、
「100人に一人くらいに起きる心臓病です。
心臓病としてはポピュラーなものです。
手術の成功率は99%。今からちょっとずつ具合悪くなると思うから、
循環器内科の病院に移動した方がいいよ。」
と言われました。
当時、里帰り出産で埼玉にいましたが、
その時提案された病院は、群馬・埼玉・神奈川。
住んでるのは神奈川なので、
「神奈川にします」、と言ったら、
先生の反応が「ええっ」て…
ええ?!
でもすぐに
「親御さんが決めた事が正解です 」
言われ、
循環器内科のある神奈川の病院へ転院することになりました。
そこで診てもらった結果は、
今すぐ緊急入院する必要はないし、
急変することもない、
とのことでしたが、
2回目の受診で 「午後から入院してください」という、まさかの展開に。
折しもその日は夫の両親が京都から孫の顔を見に来る日でした。
「今夜、京都からじいじばあばが来るので明日に伸ばせませんか?」
と聞いてみたところ
「明日はベッドが空いているか保証できませんので今すぐ入院してください」と言われました。
結果、予防接種を受けているかどうかわからなかったじいじは病室の中には入れず、
病院を出て中庭でわたしが抱っこしているのを
見てもらう、という状態に。
入院していたのが心臓病の病棟でしたから、
めちゃくちゃウィルスに敏感だったんですよね。
5分あって、お別れ、という感じでした。
8月に生まれて8月の末には手術をしました。
手術前リスクの説明を聞く時、
「先生、本当に大丈夫ですか」
と思わず口にしていました。
「絶対大丈夫」、
という言葉を聞きたかったけど、、
先生の答えは、
「一般的な成功率は99%と言われていますが、
この子にとっての成功率は、0か100しかないですよね。」
本当にその通りだ・・ってその時は
ずんときました。
その後すぐ、
「毎週、この手術はやっているんです。100% 成功していますよ」と答えてくれたので、
少しだけ不安を取ることができました。
手術は成功し、
その後定期的に通っていますが、
小学校6年になり、
もうそろそろそ病院通いも卒業できそうです。
健康は宝。そのことをすごく感じました。
小さい体で一生懸命生きている。
この写真は家族にとって宝物の写真です。
お産のリアル
7月中は夫の仕事が忙しかったため「出てきちゃだめよ」って言い聞かせ、「8月になったからもういいよ」と言った8月1日の夜に破水して入院。
プライベートも、仕事も忙しくて
走り回っていた時期!
帰省出産の予定でしたが、
ギリギリまで自宅にいました。
破水して入院したものの、
全然進まない。
破水もチョロチョロだったから
「焦らなくていいよ、ただあんまり遅いのも気になるから、陣痛促進剤入れようか」
となったタイミングで、
促進剤を打つ前に生まれてきました。
とはいえ出るときも色々あって。
頭が出ないといけない向きから、
逆の向きだったんです!!
子宮口全開になってもこれでは産めないと先生が判断し
「帝王切開に切り替えましょう」 と、
手術室の空きを待つ状態になったところで
助産師さん登場、
「ここまで頑張ってきたんだから下で産みましょう!」と、言って
助産師さんとタイミングを合わせ
「いきんでー!」の掛け声とともに
助産師さんが手を突っ込んで
赤ちゃんの向きをくるっと変えてくれたんです。
結果、無事に生まれてくることができました。
生まれる時は
病室に夫もお母さんと一緒にいました。
バタバタしていたから、
いつのまにか入っちゃったのかしら?
会陰を縫ったり、酸素吸入したり、
あっという間に1時間半後たったところで、
「病室に帰ってください」、と言われ、
え、いま?!
まさかのタイミング。
ふらふらだったので、
車椅子で部屋に戻りました。
産後の気持ち
お前が入ってたのかー!!
第一声はこれだったそうです。
お腹の中でずーっと一緒に過ごしてきて、
どんな子なのかなーと思ってたので、顔が見れてうれしかったですね。
お産のイメージ
もうちょっと生命の誕生って、
キラキラしてるかと思っていたんだけど(笑)!バタバタでしたね~
助産院みたいなアットホームなお産に憧れもありました!
ただ 年齢のことを考えて、
素直に医療の力に頼ろうってなりました。
実際には帝王切開はしなかったけれど、
総合病院だったから自然分娩から帝王切開への流れもスムーズだったし、
心臓の異変に気づいたときにすぐに対応できた。
ただ、バタバタでへその緒を切るのやカンガルーケア出来なかった!
よく見る、カンガルーケア中の母子の素敵写真みたいなことも
できなかったですね~。
メガネで汗だくで、
感動とか美しさとか程遠い現実となりました。
当時の自分にかける言葉
グッジョブ!!
本当は助産院にしたかったっていう思いもあるんだけど、
結果を考えると総合病院を選んだ自分グッジョブって言いたい。
今でも助産院で産んでいる方の話を聞くと羨ましいなと思ったりする。
けど、わたしにはこれが正解だったし、
幸せなお産だったな、と思います。
一つだけ、後悔していること
大部屋だったこと。
ちょっとイマイチな方と同室になっちゃった!!
いびきがすごくて、病院の食事をまるまる残して、
看護婦さんには「調子悪くてご飯食べれない」なんて言うけど、
実際は夜中にカップラーメンやお菓子を食べていたり。
心臓のことがわかってからは、
ずっと心臓のことを検索していたり、
泣きたかったけど、
周りも気になってお布団の中で泣いたり。
隣の物音を聞くのも嫌!!って
なっていました。
なので病室にいるときは
イヤホンを大音量にして、
布団かぶって過ごしていました。
ちょっと笑った方がいいのかな?って
全然頭に入ってこないけど、
ギャグ漫画を読んでみたり。
そんな時にトントンとされて、
振り返ると病院の先生の問診で、、
あの時のわたし、恥ずかしかったーーー
自分が深刻になりすぎないように
していたんですーーーっていいたい。
花垣志乃さんてこんな方
くらしクラス主宰
『部屋』をととのえ、『わたし』を楽しむ暮らし
インスタアカウントはこちら
編集者より一言
以前から話を聞いてみたかった花垣志乃さんから、
前から興味があった、とインタビューをうけていただくことに!
息子君の心臓病がわかった時の葛藤や、
当時の想いには
いろいろシリアスなこともあったと思いますが、
葛藤や当時辛かったことも
快くシェアしてくださいました。
一番しんどい時に支えてくれた頼りになった、
だから一生嫌いになることはない、という言葉も
めちゃくちゃ響きます。
産後だから余計にそうだったでしょうし、
これは逆もしかり。
こんな風に夫婦で協力しながら乗り越えられたらいいなぁって思います。
志乃さん、貴重なお話を聴かせていただき、
ありがとうございました!
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