・産んでみて、出産場所を選ぶときのポイント自体がずれていたなと感じた。
・本能的な出産じゃなかったな、本能的な出産がしたいな。からの・・
・子どもが出産に立ち会って得た感覚。
34歳第1子(長男/子ども2人)病院出産
39歳第2子(次男/子ども2人) 助産院出産
神奈川県 田村実希さん
2度のお産で感じたこと
第2子を産んだことで、
第1子出産の傷が癒えた。
1番はじめはクリニックで出産しました。
出血が多くて、
ヘロヘロになり、
産後うつも経験しました。
2番目は助産院で産んで、
助産院の素晴らしさを感じました。
1番目が大変な思いをしたので、
2番目の出産の素晴らしさを体感できたとも
言えます。
それから、
助産師さんの存在価値、
伴奏者としての助産師さんの素晴らしさを
伝えたいと思うようになりました。
第1子出産で感じた違和感
第1子のクリニックは
無痛分娩で有名で、いわゆる
高級な病院。
綺麗で、
食事も ボリューミーで、
お祝い膳も出る。
第1子は、まだ何もわからないときに、
マニュアルをもらって、
しっかり読んで、、と、やっていました。
無痛分娩で有名なクリニックでしたが、
女性としての痛みを味わってみたい、
とも思い、無痛分娩は選びませんでした。
でも、産んでみて、出産場所を選ぶときのポイント自体がずれていたな、と感じたんです。
まず、バースプランが
取ってつけたような対応でした。
産むときカンガルーケアを希望していたのに声掛けもなし…
産後で睡眠不足、身体もへろへろな状態でしたが、慌ててこちらからお願いをしました。
それ以外にもバースプランで書いたことは誰も把握されていないのだなと思うことが多く、初めてなのでこんなものなのかなと思っていました。
医療行為が優先なんですね。
寝てない、陣痛が進まない、
でも、
入院したら出さないといけない、という感じ。
陣痛中も、孤独を感じる時間も多くありました。
助産師さんもお医者さんも来なくて、
付き添いの主人もウトウト寝ている・・
ドゥーラさんがいるクリニックでしたが
その日のシフトによって、
ローテーションで人が変わるんです。
信頼するのに時間がかかるタイプなので
よくはしてくれたけれど
来るたびにまたよくわからない人が来た!
という感じ。
産んだら 産んだで、
出血もすごかった。
最後の時
お腹に赤ちゃんがなかなか降りてこないから
すっごく押されて 、
でも
「今じゃないんじゃない?」って
感じてたのに言えなくって。
すっごくイライラしちゃって。
結局、下がってないから進まず。
会陰切開も、
1回はさみを入れて、
2回目も入れました。
縫い方も気に入らなくて、
体調がよくなって、
ようやく会陰を見てみたら
違和感があったんです。
されるがまま、
やられるがまま、、
本能的な出産じゃなかったな、
本能的な出産をやりたかったな。
という気持ちでした。
おっぱいは真似事のような感じで
初乳をあげないうちにミルクが飲まされていて、
退院してからのおっぱいもすごく悩んだんです。
生まれたのは
めちゃくちゃ感動するし、
助産師さんへ感謝の気持ちもあります。
喜びの方が大きくて
それはそれで良かったな、
と思っているけれど、、
無機質な分娩台で、
明るい中の出産分娩室に違和感がありました。
知らなかったからしょうがないなって思うけど
本来の選ぶポイントを
選べてたら、
もっといいお産ができたな、
選択肢を変えられたのではないかな、
と思ったんですよね。
出産後、世の中のおかしいことに気がつきだす
長男が生まれたおかげで
世の中のおかしなことに気づき出しました。
たとえば、
離乳食はいいもの食べさせたい!
食事に気を遣うようになったり。
合成洗剤の良くないところにきづいたり、
生活を整えていったら
気持ちも
どんどん変わっていきました。
1歳になったと同時に保育園が始まる予定だったので、
いかに楽に子育てと社会復帰を叶えていくか、
をいつも考えていました。
仕事に子育てと、自分の喜び、学びをする時間も作り、
オンライン講座でいろいろ学ぶようになりました。
長男が生まれたおかげで
自分が変わっていったんですよね。
第1子の出産はすごく懲りたから、
いろいろ学んで、、
次回は 絶対助産院がいい!と思いました。
第2子出産はびっくりすることだらけ
今回は自然なお産を体感したかったのですが・・
産む前から色々びっくりすることだらけ!
例えば病院の検診は15分。
慌ただしくお医者さんと2、3分話して終了。
助産院は1時間は取ってくれるんです。
機械や医療を使ってお腹の中を見たいけど
助産院では「ママが元気なら 赤ちゃんは平気だよ」と言って
寄り添ってくれる。
足がむくんだら
マッサージをしてくれる。
それは体の癒しよりも心の癒しでした。
コミュニケーションを沢山しているから
どの助産師さんでも
自分の中に受け入れられる心ができている。
健診の長い時間が、すごく大事でした。
母子手帳への書き込みの多さにも驚きました。
30週くらいで逆子になっていて、
あれ ってなって、
そこで初めてエコーをしました。
鍼灸を勧められ、
行ってみたら
1回で治りました!
体が冷えていたからかな。
産む前は第一子優先だったので、
お腹の子、いじけたのかな。
ごめん。って思いました。
提携の病院なら
逆子だと
帝王切開となっていたところですが
「絶対いや!」
いつ ひっくり返ったかわからなくて
すごくドキドキしたけれど、
解決して
東洋医学ってすごいなって思いました。
陣痛が始まった日も鍼灸の予約をしていました。
でも、陣痛がきたっぽいからキャンセルしました。
鍼灸師さんから「お風呂に入ってみたら?」
と言われて入ったら
ガンガン進んで
お風呂から出られないくらい
しんどくなってきた!
それで「助産院に行こう!」ってなりました。
家族みんなで助産院に向かいました。
車の揺れで陣痛がさらに進む!
その時、
1人目を産む時に助産師さんに言われた
「息は吐けば吸えるから」
という言葉を思い出し、
冷静に呼吸をしながら
助産院までの道中を耐え、
夕方の4時に到着、
2時間で生まれました!
こんなにすぐ生まれるとは思わなかった!
出産には学生さんがついてくれていました。
学生さんが常に腰をさすってくれて、
安心して産める状態にありました。
産む態勢はフリースタイル。
「好きなように産んでいいよ!」と言われて
本能的に四つん這いで、
大きいビーズクッションを抱っこして産みました。
産みながら
人間もやっぱり動物だなって
頭の片隅で思っていました。
5歳の長男も立ち会って
結構冷静に見ていましたね。
お部屋の中は暗くしてありました。
「暗くしていないと赤ちゃんがびっくりするから、
暗くするんだよ」
と聞いて、「なるほど!」となりました。
確かに、赤ちゃんが泣かなかったんです!
助産師さんは暗いから見づらい中でしたが、
懐中電灯でケアしてくれていました。
それで自分もすごく癒されました。
明るくしない感じがリラックスできたんだなって
思います。
バースプランに書いたことも
しっかりみんなが共有してくれていました。
へその緒を切らないで
カンガルーケアをしてくれました。
「へその緒は血液が動かなくなるまで切らない、
それも大事なんだよ」と聞いて、
それからカットしてもらったり
胎盤見せてもらったり
触ったりしました。
1人目の時は
黄疸が出ていたので
母子同室ではなくて、
すぐに離れ離れに。
何も言われず
1人目の子が一番最初に口にしたのがミルクでした。
2人目の時は産んでへその緒を切って
2、3時間過ごした後に
おっぱいを吸わせられた!
もうおっぱい飲むんだなって
すごく嬉しかった!
よく聞く話では
「ママが休めないと困るから(赤ちゃんと)別々ってすごくいい」って言うけど、
母子同室は赤ちゃんの安心につながってるよねって思います。
本当に大事なところ
どこなのかなっていうのを、
よくよく感じたいです。
食事も毎回カフェのようでした!
ご飯が美味しいのは本当に幸せ!
産後の自分にかけたい言葉
1人目を産んだ直後の自分へ。
今はすごい辛いけど、
この経験が役に立つ時が来るよ!
子どもが出産に立ち会って良かったこと
長男が立ち会ったことで
家族の中の自分の役割を自覚するようになったと思います。
とても可愛がっています!
一緒に産んだっていう感覚が
あったんじゃないかな。
立ち会い出産でよかったなって思います。
産むのはママ。
でも家族の変化につながること。
チームとして 人が増えることを
分かち合うというのは
すごく大切なことだなって思います。
編集者より一言
実希さんとはNPO法人Umiのいえ齋藤麻紀子さんが繋いでくれた
「神奈川の助産院に産声を!」の活動の中で知り合いました。
助産院のよさを伝えたい熱い想いをもたれているお母さんです♪
今回は、モヤモヤが残った出産から、
本当に大切にしたいことを
いろいろ学んで、幸せな、癒されるお産を体験した話をシェアしてくれました。
出産、子育てって本当に色々なことを学ばせてくれますね。
実希さんの「長男が生まれたおかげで
自分が変わっていったんですよね。」という言葉に、
わたし自身もそうでしたので、とっても共感でした。
辛い、痛い、モヤモヤする体験も、これからの人生に必要なことを学ぶための
ギフト。その経験があるから、幸せをより強く感じることが出来る。
もし、出産に納得がいかない!そんな思いがあるお母さんがいたら、
実希さんの話を読んでもらえたら嬉しいなと思います!
実希さん、貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました!
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